2005年4月20日から25日
マリー・デロフスキさん マーク・グレゴリーさん夫妻
インターネットで私を知り、2年前から私の記録映画を作りたいと思っていたということで、今回、前取材の為4月19日から26日まで滞在。門前にも4回来てくれました。
マリーさんはオーストラリア シドニーのマックオーリー大学メディア学部の上級講師。ドキュメンタリー映画製作者。
社会問題を取り上げた彼女のドキュメンタリーフィルムはオーストラリアのメジャーなテレビ局だけではなく海外でも放映されている。
アキノ政権以後のフィリピン社会を記録した"PHILIPPINS MY PHILIPPINES"は民衆、フィリピン軍高官、アメリカ軍高官、さらには共産ゲリラ軍にまで潜入取材を行っており圧巻。
マークさんは、労働運動の中で生まれた「フォークロア」の研究家で、インターネットで多くの歌を網羅したサイトを運営しています。
また、公務員の個人加盟の労働組合CPSUの専従で、その組合員数6万人、さらにその上部団体は200万人だそうです。
彼らは小泉政権下の日本の状況を良くしっていました。日本の憲法改正への外国からの最も熱心な支持者がオーストラリアの首相なのだそうです。
日の丸君が代問題の認識はありませんでしたが、説明すると、当事者に会いたいと、強い関心を示しました。
オーストラリアの社会も右傾化がすすみ、労働運動、市民運動を圧迫する法律が次々に作られているそうです。
労働運動も衰退していると言っています。しかし、組合運動は日本に比べるとまだまだ非常に強いと感じました。
例えば数年前にあった港湾労働者の大規模な争議に対し
「上部団体は金を集めて彼らに渡すだけで消極的だった」
そうです。
日本で金を集めてくれる支援者を「消極的」とは言いません。
イラク戦争に反対するデモへの参加者は200万人だった、(オーストラリアの人口は2000万)
毎年「広島の日」には数千人規模のデモが行われているのだそうです。
またインターネットを通じて世界中の労働運動市民運動と連帯しています。
フィリピンで、(数ヶ月前?)軍により労働運動の活動家が虐殺逮捕された際、レイバーースターという大規模なホームページがこれに反応し、フィリピン政府に大量のメールが送りつけられた結果、フィリピン政府は逮捕した活動家を釈放したそうです。
日本の労働運動、市民運動ももっと国際連帯をするべきだと思います。
署名を集める場合など桁違いの効果が期待できます。
言葉の違いが壁になっていますが、通訳を確保するなど努力すれば乗り越えられるし、乗り越えなければならないと思います。