石川中裁判を支える会々報NO.2

2001年5月6日発行 


ほうせんか
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石川中裁判を支える会


ほうせんか2号の内容


             
◎傍聴者からの一言 清水れい子さん 遠藤良子さん 嶋崎英治さん
2、裁判での本人意見陳述                        
3、多摩中での新たな攻撃について                     
4、多摩中の仲間からのメッセージ 内藤克也さん              
5、次回公判の案内と支える会について                   


初公判、大勢の傍聴者で成功
根津さんの意見陳述に大きな拍手

 4月12日、初公判が行われました。午前中というのに、60名もの方が傍聴に駆けつけてくださいました。多くの人に支えられながら、元気に裁判のスタートを切ることができました。ありがとうございます。 


 


傍聴された方からの一言


 根津さんがお元気そうで落ち着いていて、今までと同じだったので嬉しいです。
「自分の頭で考えて判断し、行動する」人間を育てる。こんな当たり前のことが許されない学校の現状なのですね。


 冒頭陳述は素晴らしかったですね。根津さんのこれまでの授業が見えてくるような気がしました。(陳述が終わって)拍手が起こったのも当然だったと思います。「強制するものではない」と言って通した国旗国歌法案だったのに、生徒たちに有無を言わさず「押しつける」必要性を説く教育委員会は一体何を考えているのでしょう。八王子市教育委員会のメンバーは、根津さんの授業を受けるチャンスがなかったから自分の頭でしっかり考える人になれなかったのでしょうね。
                           (海老名市・清水れい子さん)


 根津さんが意見陳述をする姿を見て、とうとうここまできてしまったのだ!という思いがした。根津さんが沖縄で「日の丸」を燃やした知花さんを授業に招いたという話を聞いたのが何年前だろうか。「日の丸」裁判を闘った知花さんを授業に招くことができた頃。それも決して簡単なことではなかったという気はするが、その根津さんが、自分から裁判を起こし、その場に立つことになった今。この激しい教育現場への弾圧は、想像を絶するものがある。


 国立でも処分を受けた教員が、第2処分とも思われる不当な異動を強制されたり、都研送りになったり、校長と一部保護者の嫌がらせに遭って休職したりと信じがたいことが次々と起きている。権力のなりふりかまわず仕掛けてくる、教員潰し。発言し、抵抗し続ける教員の学校現場からの排除と、それを後押しする地域の草の根保守の差別意識。「日の丸・君が代」教育に批判的であり、民主主義を学ぶ場として学校を位置づける者への異端視は、国立では「障害児」の排除となり、「国の命令に従わないと、戦争ができなくなる」「『従軍慰安婦』はやむを得ない」と言う校長を生み出している。日本という国の本音が剥き出しになっている気がする。私たちの本音が試されている。
 根津さんが子どもたちから引き剥がされないように、一緒にこの裁判を闘っていきたいと思っている。 

 (国立市・遠藤良子さん)


 「日の丸・君が代」をめぐる反動攻勢、教育労働者をめぐる国家・文部科学省・教育委員会、教科書採択についての「つくる会」の動き、いずれも「新たな戦前つくり」だと思います。かつて大企業の門前で民主主義が立ち止まりUターンして行く。そして、今やフアシズムが忍び込み、更に、その同じ門から社会にはびこりつつある。


根津さんの陳述、公判後の交流会で淡々と語ってくれた、転勤先。多摩中での根津さんへの仕掛けを考える時、まさに「今闘わなければ、自由を失ってからでは遅い」と思いました。「陳述」は人々の心の中に染み入り、縦横に「結(ゆい)をなし、人々に感動を与えてくれました。


 私の目から熱いものが後から後から…拍手は当たり前の心を持った人なら誰だって感動せずにはいられなかった、と思います。だから裁判長もすぐには停止を言えなかったのだと思います。この闘いを一緒にできて、一緒の時を生きていけることに感謝します。

(三鷹市・島崎英治さん)


石川中裁判を支える会では、多くの方の入会と裁判費用等のカンパを募っています。


  支える会年会費 一口2000円
  カンパは幾らからでも受け付けていますので、お送りください。
  郵便振込み口座 振込口座 00150-7-15453 口座名義 石川中裁判を支える会



第一回裁判、意見陳述


石川中裁判弁護士さんご紹介 

萱野弁護士 

八王子在住の市民です。事務所は新宿です。


和久田弁護士 

教育裁判を他にもやってきました。事務所は虎ノ門です。


お二方とも超多忙な中、根津さんや支援者との打ち合わせに力を割いて下さってます。


♪田中哲朗コンサート「人らしく生きよう」案内♪ 

6月23日(土)午後6時30分から
入場カンパ1000円 八王子クリエイトホールにて 根津さんも語ります。



「根津さんを都研送りにさせるな!」

多摩中で新たな攻撃
真実を教えたことで処分させてはいけない!
学校・中学生から切り離し、都の研修所送りにさせてはいけない!


授業で軍隊慰安婦と同性愛を扱って処分?


 中学生にいつも真実を語ってきた八王子石川中裁判の根津さんが、異動先の多摩市ででっち上げ処分されそうです。


 足立の増田さんをまんまと都研送りした都教委は、それに味をしめて、中学生に影響力のある根津さんを子ども達から切り離してしまおうと、都の研修所送りの口実探しに躍起になっています。異動すると同時に、根津さんについての新聞記事が何処からか校区に出回り、「大変な先生がやってくる」「偏向教育をするような教師らしい」等の噂流されました。そして、根津さんの都研送りの口実さがしと証拠つかみが画策されたようです。


 そうして、まだ根津さんの影響力の及ばないうちに都研送りにしてしまおうと画策してきた多摩市教委ですが、とうとう1年間、根津さんの落ち度を見つけることができずに、2000年度は処分もできず、都研送りにもできませんでした。このままでは、八王子の時と同じように根津さんの影響力が中学生ばかりか校区にも及ぶのを恐れて、執拗に処分の口実を探しています。


匿名の個人からの苦情で処分?


 年度末になって彼等がたどり着いたのは、根津さんが卒業を前にした中学3年生に「男女共生社会をめざして」というテーマで行った授業に匿名の市民から苦情があったということでした。(今もって明かされぬその苦情とは?)誰でもが当たり前と思うこのテーマの授業のどこが問題なのでしょうか。市教委が問題にしたのは、以下の内容のようです。


・賃金労働における女性差別(住友訴訟を題材にして)
・軍隊慰安婦問題と現代のレイプ問題         
・同性愛者の存在について知る


 中学生の実態を踏まえての授業だった


 中学生の色々な実態があります。
 中学生の中でレイプの話題が語られることもあります。多くの中学生が読んでいるであろう雑誌には女性をレイプするような内容もあふれています。
 同性愛のことでも、差別的に「おかま」「ホモ」などの言葉が中学生の中で飛び交うことはよくあることです。


 根津さんはそうした中学生の状況を把握しつつ、またそうした社会の中で育たなければならない中学生に向けて、「男女平等の共生社会を実現していく世代」として巣立つことを願って、まさに憲法の理想、教育基本法の理想に向かって努力しているに過ぎないのです。


中学生の力で都研送り中断!


 ところがそうした苦情を理由に市教委は、いきなり根津さんの授業観察に現れたのです。ところが、授業中の中学生たちは、市教委の役人と校長・教頭がぞろぞろと根津さんの授業だけを観察しに来たり、校長先生が様々な動きを見せた時に、不審と不安にかられて、「根津先生をどうするつもりなんだ」と校長や市教委の役人に質問して、根津さんを守ろうとしたのです。そうした中学生達の支持に支えられて根津さんは3月末都研送りにされずに済みました。


 教員は「憲法・教育基本法の遵守義務」があり、だれでも、教育公務員になるときには、「憲法・教育基本法遵守」の誓約書に署名させられます。その署名を形だけに終わらせて、体罰、セクハラ、暴言を子どもに浴びせている教員すらいる中で、憲法・教育基本法を最もよく実行し、そのために「不断の努力」をしている教員を処分するために画策するとは、世も末なのでしょうか。


中学生に支持される教員を処分する多摩市教委


 しかし、これで諦める市教委ではありません。4月になって体制を整えて、新たに根津さんを処分して、今年度中には都研に送る準備を進めているのです。4月25日、5月2日、2日間にわたって根津さんは市教委に呼び出されました。根津先生を呼び出して「授業の進め方」について事情聴取をするというのです。事情聴取というのは、処分前の手続きとして必ずやらなければならないことになっています。
 本来、校長がすべき事情聴取なり、事実確認や指導なりが行われることもなく、苦情の内容、それへの対処も話し合われることもなく、いきなり市教委が「事情聴取」というのは、校長の権限も侵すことになり、普通ありえないことです。
 まして「授業の進め方」について行政が口出しするというのは、教育基本法を侵す行為です。生徒達が守ろうとするその教員を問題にするとは、多摩市教委も逆立ちしているのでしょうか。子どもに目が向かず、お上ばかりにヘコヘコしている校長上がりのお役人には、子どもに慕われる根津さんは目の敵のようなものなのでしょうか。
 こうして、本当の教育者を処分して、「指導力不足教員」
として研修所送りにして学校から追い出そうとしている多摩市教委は、人間としての心を見失い、教員の魂も失って、国家の具に成り下がってしまっているのです。


 心ある皆さんに訴えます。
 根津さんの処分に反対し、それそれでできる行動に立ち上がってください。


緊急行動 

5月9 日(水)午前9時15分  事情聴取のための条件整備。多摩市役所ロビー集合。
5月23日(水)午後1時30分  事情聴取が行われる予定です。こちらも参加してください。

4月25日の事情聴取は大勢の支援者が待機する中、根津さんは弁護士同伴(=かち取る)で聴取に応じました。しかし、1度目の聴取以降、教育長・室長・校長各々の発言の矛盾がさらに拡大し、2日には「事情聴取には応じる意思を持っていても、教委・室長の公平性が確認されなければ応じることはできない。」と主張する根津さんに室長もまともに対応せざるを得なくなり、事情聴取の前に公平性確保のための質問会に急きょ変更。事情聴取は延期になりました。多くの支援者たちが見守る中、原田室長は25日に根津さんにした圧力的発言を謝罪し撤回しました。また、事実が次第に明らかになってきています。2日に積み残した部分について、9日は行われます。


 引き続き、はじめに処分ありき、このような聴取をやめさせるようにはたらきかけましょう。多くの方にこの事実をお知らせください。また、根津さんのホームページもご覧下さい。色々な方面のご協力で3箇所のホームページで知らせてくださっています。更に詳細を知りたい方は支える会までご連絡ください。(表紙タイトル欄にアドレス、連絡先表示)

多摩市のHPにアクセスしたり、ファクシミリしたりして市長に意見を言いましょう。以下、多摩市長への手紙アドレスです。
多摩市役所 政策推進協働部 市長室 市民相談係 tel 042-338-6806 fax 042-338-3311
  〒206-8666  多摩市関戸6−12−1     mail:info@city.tama.tokyo.jp

多摩市のHPにアクセスして市長に意見を言いましょう。(ここをクリック)





                                
次回、支える会は、5月10日(木)午後6時30分から 
八王子労政会館です。(右図参照)
是非お集まりください。
・ 石川中裁判について
・ 多摩中で起こっていること


次回公判は5月31日(木)10:00 

東京地裁八王子支部にて


  次回は書類のやり取りが主になりますが、傍聴することで、根津さんを支え、弁護士さんを励まし、裁判官にこの公判への注目を示しましょう。終了後すぐ、40分ほどの報告集会を予定しています。


八王子支部はJR八王子北口から10分、
京王八王子駅から6分くらいです。


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