当初、教育委員会側は立会人を一切認めないと言い張りましたが、市民が抗議する中、結局、根津さんの弁護士を立ち会わせる事に同意しました。
教育委員会側は、「形通り」の手続きを進めたかった様ですが、根津さんが「事情聴取」に至る手続きの不備、不当性の指摘を含め、詳しく、授業内容の正当性を述べた為、予定の1時間半を越え、第2回目の「事情聴取」が5月2日午前10時より行われる事になりました。
小泉純一郎が憲法9条改悪発言、靖国神社公式参拝発言をしても、それに対する世論の反応は鈍い感があります。
そのような中行われる根津さんに対する攻撃は、偏狭な民族主義の高まりにじゃまな存在をつぶそうとする権力 のもくろみだと思います。
多くの皆様がこの問題に関心を持ち、行動を起こして頂くことをお願いします。
4月26日田中哲朗
4月24日記
中学生とともに闘う八王子石川中裁判の根津さんが、異動先の多摩市で、でっち上げ処分されそうです。
足立の増田さんをまんまと都研送りした都教委は、それに味をしめて、中学生に影響力のある根津さんを子ども達から切り離してしまおうと、都研送りの口実探しに躍起になっています。
多摩に異動したばかりで、まだ根津さんの影響力の及ばないうちに都研送りにしてしまおうと画策してきた多摩市教委ですが、とうとう1年間根津さんの落ち度を見つけることができずに、2000年度は処分もできず、都研送りにもできませんでした。
しかし、彼らはどうしても根津さんを子どもから切り離さなければ、多摩の教育が根津さんに乗っ取られてしまうとでも思っているのか、執拗に処分の口実を探しています。
そうして、彼等がたどり着いたのは、根津さんが卒業を前にした中学3年生に「男女共生社会をめざして」というテーマで行った授業に匿名の市民から苦情があったということでした。
誰でもが当たり前と思うこのテーマの授業のどこが問題なのでしょうか。
市教委は25日(水)午後に根津さんを呼び出して「授業の進め方」について事情聴取をするというのです。
市教委が問題にしたのは、
・賃金労働における女性差別(住友訴訟を題材にして)
・軍隊慰安婦問題と現代のレイプ問題
・同性愛者の存在について知る
ということのようです。
中学生の色々な実態があります。
中学生の中でレイプの話題が語られることもあります。多くの中学生が読んでいるであろう雑誌には女性をレイプするような内容もあふれています。
同性愛のことでも、差別的に「おかま」「ホモ」などの言葉が中学生の中で飛び交うことはよくあることです。
根津先生はそうした中学生の状況を把握しつつ、またそうした社会の中で育たなければならない中学生に向け、「男女平等の共生社会を実現していく世代」として巣立つことを願って、まさに憲法の理想、教育基本法の理想に向かって努力しているに過ぎないのです。
教員は「憲法・教育基本法の遵守義務」があり、だれでも、教育公務員になるときには、「憲法・教育基本法遵守」の誓約書に署名させられます。その署名を形だけに終わらせて、体罰、セクハラ、暴言を子どもに浴びせている教員すらいる中で、憲法・教育基本法を最もよく実行し、そのために「不断の努力」をしている教員を処分す
るために画策するとは、世も末なのでしょうか。
多摩市教委は、処分前の手続きとしてやられる「本人への事情聴取」を行おうとしています。
本来、校長がすべき事情聴取なり、事実確認や指導なりが行われることもなく、苦情の内容、それへの対処も話し合われることもなく、いきなり市教委が「事情聴取」というのは、本来ありえないことです。
校長の権限も侵されているだけでなく、「授業の進め方」について行政が口出しするというのは、教育基本法を侵す行為です。中学校では授業も成立しない教員が多々います。そうしたことは問題にもされないのに、子ども達が守ろうとするその教員を、子ども達が「根津先生を学校から追い出さないで」と動き出すその教員を問題にするとは、多摩市教委も逆立ちしているのでしょうか。子どもに目が向かず、お上ばかりにヘコヘコしている校長上がりのお役人には、子どもに慕われる根津先生は敵のようなものなのでしょうか。
こうして、本当の教育者を処分して、「指導力不足教員」として研修所送りにして学校から追い出そうとしている多摩市教委は、人間としての心を見失い、教員の魂も失って、国家の具に成り下がってしまっているのです。
心ある皆さんに訴えます。
根津先生の処分に反対し、それそれでできる行動に立ち上がってください。