イラク人質の家族に対する嫌がらせに抗議する

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人質を取っているイスラムの人はすぐ解放すべきである。

それが実現すれば、アメリカの暴挙に対する国際的糾弾の声が広がりやすくなるだけではなく、「国家」が解決出来なかった人命というもっとも重大な問題を、民衆同士の情報交換と信頼関係で解決できたという実績、政治的宗教的思想を超えた民衆の国際連帯の大きな前進につながる。

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国内の人質の家族に対する嫌がらせは非常にけしからんことだと思う。卑劣としか言いようがない。意見があるなら公の場で述べればよい。

この様な人たちが自衛隊派遣の推進派だと言われてもしようがない。

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それにしても、小泉首相は自衛隊を撤退するつもりはないかと聞かれてきっぱりないと言い切った。

人質になった者が誰であっても言い切れるのだろうか、政府の要人や自分の家族やあるいは皇族、天皇であったとしてもあのように言い切れるのだろうか。

もしそうでないとすれば、一般国民の命を軽く見ていることになる。

「イラクの復興のため」と自衛隊駐留の理由を言い張る。本音ではない、アメリカの方を向き、憲法9条改正をにらんでいる。

真に復興が目的であれば迷彩服を着て機関銃持った者ではなく、技術者や医者を送るべきである。それならば、誰からも感謝されることはあっても、憎まれることはない。

今からでもしようとすれば出来るのにしない。

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本音を言わないのは嘘を言っているのと同じだ。

靖国神社の参拝を批判されて「なぜ批判されるか分からない」と言う。

本当に「分からない」のではないことは誰の目にも明らかだ。自分の本心を示さない。自分の行動に信念があるのならそれを国民の前で、国際社会に対して、語るべきだ。

国民にもっとも重要な情報を与えず自分の本心を言わない。

これは国民を信頼し、国民の意志の結集によって政治をしようとするのではなく、国民を操作する対象として見、意志を結集「させようとする」ものである。

基本的にサダムフセイン、金正日と同じだと言わざるを得ない。

国民は政治家に信頼され「賢い者」として扱われれば賢くなっていく。

愚かな操作すべき対象として扱われれば愚かになっていく。

「総理大臣だって嘘をつくんだ、俺が嘘をついて何が悪い」そう考える者が当然出ている。

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政治家が十分賢くなければ国民を賢い者として扱うことはできない。

また国民が「賢く」ならなければ賢い政治家を選べない。

本当の意味で賢い政治家を国民が選ぼうとせず、「自分にとって得な者を」選ぶ状態が続く限り政治による悲劇は続く。

                                                      2004.4.14