一太郎

訴  状
  
2010年2月9日

八王子簡易裁判所 御中 

         

原  告   田  中  哲  朗

    〒193−0942 東京都八王子市椚田町1214番地1ー707
    電話 042-664-5602

被  告  篠塚勝正
 東京都文京区小石川4丁目16番13-100

被  告  沖 電 気 工 業 株 式 会 社
105-0003東京都港区西新橋3-16-11(電話: 03-5403-1211 大代表)

代表者 代表取締役 川崎 秀一



損害賠償等請求事件

訴訟物の価額 金500,000円也
貼用印紙額   金5,000円也
請   求   の   趣   旨



1 被告篠塚勝正及び沖電気工業株式会社は協同で原告田中哲朗に対して、金500,000円
  の金員を支払え。

2 訴訟費用は、被告の負担とする。 

との判決、を求める。


一 当事者

1 原告


(1)原告は1987年以来、被告沖電気工業株式会社(以降「被告会社」)の株主である。

(2) また原告は被告会社の社員であったが、1981年6月、不当な配転命令を拒否したことを理由に解雇された。 以降一貫して、この解雇の不当性を訴え、更には、現在も続いている被告会社の人権を侵害する労務政策を改めることを求めて闘争を継続している者である。
 さらに被告定例株主総会に、株主として毎年出席し、被告職場の人権侵害や、談合行為の違法性を指摘し改めることを求め続けている。

2 被告

1 沖電気工業株式会社


(1)被告沖電気工業株式会社は、肩書地に主たる事務所を置く株式会社で、電子通信装置の製造等を主たる目的とする者である。


(2) 被告篠塚勝正は現在沖電気工業株式会社の会長であり、本件株主総会の際は社長であった者である。


二 原告の請求権


1 本件不法行為に至る経過


(1)  原告は、2008年6月27日に行われた、被告会社株主総会(以降、本件総会と言う)に於て、被告が2000年に大分県湯布院町(現由布市)の公共事業の落札において行った談合行為(以後本件談合と言う)について、 福岡高裁で事実上の有罪判決が出た。この事態を誰がどう責任を取るのか。との質問を行った。

 ところが議長である篠塚は、この質問は株主総会の目的事項以外の質問であるとし、答弁を拒否したまま、別の株主に質問をさせようとした。

 原告は納得できないので、質問に答えるよう求め続けた。

 すると篠塚は原告に対し退場命令を出し、この命令を受けた被告会社警備員数名が、原告を力尽くで引きずり出そうとした。原告は不当であるとしてその場に留まろうとした。その際、警備員が脇腹に手を入れ、強く引っ張ったため。強く脇腹を圧迫され、打撲傷を負った。しかし、暴力的な排除行為は続けられ原告は排除された。その為、本件総会において株主としての権利を執行できなかった。 

(2) 原告は圧迫された胸部の痛みが続くので、6月30日、布田整形外科を受診した。その結果、左側胸部打撲。一週間の加療を要するとの診断を受けた。(甲1号証)


(3) 被告篠塚は、自らの犯罪行為を隠すために答弁を拒否し、原告を無理に退場させれば怪我をさせる可能性があることを知りながらそれを命じ、実際に怪我を負わせた。

 その結果、原告は、肉体的苦痛と損傷を与えられた上に、株主としての権利を行使できなかったという損害を被ったのである。

 この事による原告の損害は慰藉料を以て金銭的に評価するならば少なくとも500,000円に相当すると考える。


2 被告会社の犯罪行為


(1)被告会社社員による贈賄行為

@2000年に大分県湯布院町(現由布市)の公共事業の落札に関して、被告会社の社員が湯布院町町長に対し、300万円の贈賄を行ったとして逮捕された。

A 大分地裁は2004年3月、被告社員Aに懲役三年、執行猶予五年、追徴金六百万円、Bに懲役二年、執行猶予三年の有罪判決を出し、刑は確定した。

B しかし、この贈賄は社員Aがポケットマネーを使って行ったとされている。被告会社はこの社員がかってにやったもので、被告会社には責任がないと主張し、大分検察庁は被告会社を起訴しなかった。しかし、一社員が事業受注のために300万円もの自腹を切ることなどあり得るのかという強い疑問が残る。

(2)被告会社の談合行為

@ 原告はこの贈賄事件の裁判資料を大分検察庁から入手した。

A その中にはこの贈賄事件の犯人だけではなく、この公共事業を落札しようとしていた、東芝、富士通など他社の営業担当社員が警察で受けた取り調べの供述調書があった。

B おどろいたことに、彼らは異口同音にこの地域では以前より談合行為が行われており、この事業に関しても、談合行為を行い、被告会社に落札させるため、他社は意図的に高い金額の入札をしたと供述している。またそれを裏付ける書類も存在した。

C そこで原告はなぜこれを事件として取り上げないのか大分検察庁に問い合わせる為に電話をかけた。しかし、用件を伝えると事務官は、担当の検察官は不在だとして、何度電話をしても取り次ごうとしなかった。

D 原告は2004年9月警視庁に告発状を提出したが、2005年4月時効であるとして受理されなかった。これら警察検察の態度は不可解極まりないと言わざるを得ない。

E 一方、原告はこの事実を社会に知らしめようと、マスコミ等に資料を送った。

F その中で大分市民オンブズマンが、2005年4月この談合により湯布院町は損害を被ったとして、湯布院町は沖電気に損害賠償請求をするよう求める訴えを大分地方裁判所に起こした。

G 2006年、12月大分地方裁判所は沖電気が談合を行ったことを認め、由布市に対し沖電気に4490万円の損害賠償請求をすることを命じた。
 さらに2008年6月には福岡高裁が、2009年11月には最高裁がこの判決を支持する判決を出し、被告が談合を行った事実は確定した。(甲2号証)

H しかし、現在に至るまで、被告はこの談合行為を否認しており、社会的な謝罪も株主に対しての報告もない。


3 原告の質問件 被告の答弁拒否の不当性


(1)原告が本件総会においてこの談合について質問を行った本件株主総会では、すでに福岡高裁の判決が出された後であったにもかかわらず、株主に対し、談合についての報告、説明はされなかった。
 そこで原告は「福岡高裁で有罪判決が出た。この事態を誰がどう責任を取るのか。」という質問を行った。これはその事実を知る株主として当然の質問である。

(2)被告は、株主総会の議長である被告には、株主総会の議事運営権があり、原告に対し、質問を止めるように命令したのに従わなかったから退場させたのであり、それは適法であると主張することが推測される。

 議長が、答えるべき重大案件に答えない場合、答えるように求め続けることは株主しての当然の権利であり、それを物理的な力を持って妨げることは違法であることは明白である。

(3) もし、本件のように、会社が犯罪行為を犯したという、その会社にとって重大な案件に対し、自らの違法性を認識しているが故、答えたくないために答弁を拒否し、逆に株主を退場させることが認められるならば、それは株主総会の存在意義、及び株主の権利を否定するものと言わざるを得ない。

 


  証    明    方    法

甲第1号証 「診断書」(布田整形外科)  原告が被告の暴力によって負傷した事実。

甲第2号証 最高裁判所判決  被告が談合を行った事実。