2002年9月16日、女子高生が10人に集団で強姦されたとされる事件。
犯人とされる少年にはバイト先のタイムカードなどのアリバイがあったが警察は無視。
その後「犯行日」9月16日には女子高生は、出会い系サイトで知り合った男性と会っていたことが判明した。女子高生は犯行日は9月9日であったと変更した。
裁判所は犯行日の変更を認めてしまった。(まったく信じられない暴挙だと思う)
女子高生は、犯行時間、「無理やり連行された」「脅されて母にウソの電話した」などの最初の証言を覆したにもかかわらず、裁判所は「犯行日の変更以外の供述内容は一貫しており十分信用できる」とした。
一審判決 2005年10月27日 懲役2年の実刑
被告側は当日の天候に着目。(女子高生は当日雨は降っておらず服も濡れなかったと証言していた)
しかし当日は台風15号が接近して大雨洪水警報が発令中であり、御殿場市周辺では一日降雨量45mm以上の雨が降っていた。(警察が提出した「雨は降ってなかった」とする雨量計データーは記録間違いで雨であったことが後に判明)
しかし裁判所は「事件現場で雨が降っていたとは言い切れない」とした。
二審判決東京 2007年8月22日 懲役1年6月に減刑された実刑判決
被告人側は上告。
最高裁判決 2009年04月15日 上告棄却
しかし裁判所は重大な疑問に国民が納得できる説明をしないまま有罪を確定させた。
私自身の裁判で指摘し続けていることであるが、裁判所が事件に関する重大な事実にコメントをしないことが許され、咎められないことが大きな問題だと思う。
この事件の裁判官に「疑わしきは罰せず」という発想はなく、国民の人権ではなく司直のメンツを守ろうとする姿勢を強く感じる。
私が関わった民事裁判では大企業側、警察、国家権力に偏った姿勢を強く感じる。
政治家は民主国家におけるこのような重大な事実を無視、軽視してはならない。これまでにこの事件に疑問を持ったマスコミは、責任を持って追跡、問題提起を続けるべきだと思う。