1,カポタストの種類
昔からあるタイプはねじかバネで挟み付けるタイプの「ドイツ式」
木製のブロックとひもで締め付けるタイプの「スペイン式」
その後出たのが「ゴムバンド式」
クランプの原理で挟み付けるタイプなどがある。
私は
1,着脱が素早くできる。
2、 チューニングのずれが少ない。
という理由でゴムバンド式の鉄棒が1本のタイプを使用している。
(鉄棒2本のものは一見高級そうに見えるが、チューニングのずれ、音のビリつきの面で劣ると思う)
私はカポを外さないでフレット上を力ずくでスライドさせることがある。(0.5秒で可能)
ゴムバンド鉄棒1本タイプだとこのわざが可能。
2,使用の目的
(1) キーの調整
@ 低すぎるとき
楽譜のコードで演奏して歌うと自分の声に対して低すぎると感じるとき、カポを使えばコードのフォームはそのままで高くする事が出来る。
2Fごとに1音高くなる。
例えばCコードで始まる曲が低いと感じたら、歌いやすい高さになるまでずらして見る。
A 高すぎるとき
高すぎて歌えないときには、まずそのまま1オクターブ低い声で歌ってみる。今度は低すぎて歌いづらいはずだから、カポをずらして良いところまで高くしてゆく。
B それでもぴったりこない場合
この方法だと5Fまでくらいなら問題ないが、それ以上のフレットだと、ギターの音が高くなりすぎる、左手がギターのボディーにぶつかって弾きづらい、ので嫌だと感じる人が出ると思う。
その場合は転調する。
例えば C F G7 の曲を 7Fカポだと自分の声と合う場合。カポなしで G C D7 で演奏すれば良い。
この計算の方法は「移調」を見て下さい。(移調の計算が簡単に出来る 田中式移調計算尺 掲載予定)
(2) コードフォームの簡単化
セーハが要求されるコードがたくさん出てくる曲を押さえ安いオープンコードのコードフォームに変える。
例えば F B♭ C7 の曲をセーハがあるので嫌だと思ったら 3F にカポで D G A7 で演奏出来る。
これも「移調」を見て下さい。
3、使用上の注意
ギターの弦は強く押さえると本来の論理的な音の高さより若干高くなります。(張力が増すので)
カポタストを使用したときは全ての弦を押さえていますから、全ての弦が少し高くなっています。
(だから私はその程度が少ない、ゴムバンド式を使うのですが)
他の楽器と合奏する場合など、ちゃんとチューニングしたはずなのにカポをした後、音が汚く感じることがあります。
その場合、カポをしたままチューニングし直します。
カポに弦がひっかかって、ペグをまわしても音の変化が遅い場合はカポをビリ付きがない範囲でゆるめます。
カポを強くしめすぎると音が高くずれます。弱すぎると音がビリつきます。
少ない力でビリ付きを防ぐためにカポをする場所は左指のじゃまにならない範囲でなるべくフレットの近くにして下さい。(ただしフレットに乗っかってはいけない)
例えば3Fにカポをするという意味は2Fと3Fの間にカポを置くわけですが、3Fに近づけてして下さい。
2005.7.22